FUJIFILMのミラーレスカメラ、X-H2Sをレビューします。
FUJIFILM X-H2Sは、富士フイルムのXシステムを代表するフラッグシップモデルとして2022年7月に誕生しました。
長らくフラッグシップと呼べる明確な位置づけが欠けていたXシステムにおいて、この新機種はそのギャップを埋める存在として多くの期待を集めています。
本レビューでは、その魅力とスペックを深堀りしていきます。
FUJIFILM X-H2S
FUJIFILM X-H2S
APS-Cサイズ、約2616万画素、CMOS5HS センサー、電子シャッター時:最高約40コマ/秒、約660g(バッテリー、メモリーカードを含む)
FUJIFILMのミラーレス機、2022年7月発売の機種です。筐体はガッシリと重厚感があり、高級感を感じられます。価格は29万4千円。
がっしりとした外観が好印象
X-H2Sは、Xシリーズの最上位機種です。
新たにセンサーと映像エンジンが刷新され、処理速度の大幅な向上が実現されました。結果、電子シャッター時の最速40コマ/秒の超高速連写や、ローリングシャッター現象の抑制が可能となりました。
非常にガッシリした筐体です。グリップ部も分厚く、所有欲を満たしてくれます。分厚くガッシリと角ばった筐体は、SONYのα7RVに近いと感じました。
センササイズはAPS-C。エントリーモデルに採用されるイメージのあるAPS-Cですが、この機種の機能はハイアマチュア向けです。
富士フイルム初となる動物や乗り物の被写体検知AF、強力なボディ内手ブレ補正、そして6.2K/30p 4:2:2 10bitの内部動画記録といった、各種の高性能機能が搭載されています。
これらの機能は、現在のAPS-C機の中でもトップクラスの性能を誇るものです。
ファインダーも大きく、覗き込んだ感じも自然です。
タッチスクリーンも入力デバイスになっていて、スワイプで操作が可能。面白い機能だと思いました。
所有欲を満たすサブ液晶モニタ
上面にはサブ液晶モニター。比較的大きく、見やすいこのモニターが、個人的に一番お気に入りです。
手前にコマンドダイヤルがあり、シャッタースピードが割り当てられています(個別設定が可能)。
ダイヤル類も豊富
シャッターボタンと、前面にはコマンドダイヤル。このコマンドダイヤルには、デフォルトでは絞りが割り当てられています。
ファンクションボタンで、ISOや露出補正などへ切り替えが可能です。
モード切替ダイヤルも、シンプルな構成で分かりやすい。
機能類は十分すぎる
SDカードスロットと、CFxpressのスロット。30万円台のAPS-C機にCFxpressスロットがある点が素晴らしいです。
底面にはバッテリースロット。バッテリーはNP-W235、2200mAh。
入出力端子も豊富です。
Xシステムが登場してから10年が経過しましたが、X-H2Sはその集大成とも言える高い完成度を持っています。新しい映像エンジンと積層型センサーのコンビネーションにより、多くの高性能機能が生まれました。
被写体検出AFの精度と速さ、連写性能、手ブレ補正、ローリングシャッター現象の軽減など、撮影の質を大幅に向上させる要素が多数搭載されています。撮影が楽しく、画質も向上しています。
底面にも入力端子あり。これは縦位置バッテリーグリップ「VG-XH」などを接続できる端子です。
バッテリーはNP-W235。容量は2200mAhです。純正品は1本約8000円、ロワジャパンの互換品は2本で約5000円です。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRを装着。質実剛健な雰囲気が漂います。これは良い写真が撮れそう。
望遠レンズとの相性が良い
XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR
最短撮影距離 1.75m、最大撮影倍率 0.19倍、フィルター径 77mm、最大径×長さ 約φ94.8×270mm、質量 約1,375g
100-400mmの望遠レンズです。参考価格は23万円。
本体は全長27cmとそこそこ大きめです。重さもしっかりあります。ズームリングのトルクも強めで、ガッシリしたレンズという印象。
FUJIFILM X-H2Sボディと組み合わせると、ちょうどよいサイズ感です。
X-H2SはAPS-Cセンサー搭載機であるため、フルサイズ換算で600mmまでの望遠を実現してくれます。
高価なレンズですが、作りから高級感を感じるかと言われると「そこまででもない」というのが率直な感想です。本体のプラスチック感やはめあいの精度からそう感じるのかもしれません。
実際に使ってみての感想
X-H2S は、富士フイルムの既存の AF システムをいくつかの小さな変更を加えて進化させたものを使用しています。AF認識制度は非常に高いですが、追従性に関しては少し不安な部分がありました。
どうやら、被写体がカメラに対して予期された角度にない場合、被写体認識モードの機能が低下するようです。
熱的耐性・堅牢性も非常に高く、4K 120fps モードで動画を1時間以上回さないとオーバーヒートすることがありません。静止画用途で気にするような問題は何一つなさそうです。
まとめ
FUJIFILM X-H2S
APS-Cサイズ、約2616万画素、CMOS5HS センサー、電子シャッター時:最高約40コマ/秒、約660g(バッテリー、メモリーカードを含む)
全体通して、非常に高級感のあるAPS-C機です。APS-Cで旅行や観光用途に用いるカメラを求めているのであれば、間違いなく心満たされる一台です。
その「良さ」は、外観の写真やスペックで見るよりも、手に持った瞬間にわかります。ぜひ手に取って触ってみて頂きたいと思います。
FUJIFILM X-H2S
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