【レビュー】Canon EOS R8、この価格ぶんの価値はあるのか?

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R8

Canonのミラーレスカメラ、EOS R8を紹介します。

R8はCanonが2023年4月に発売した最新のフルサイズミラーレスカメラで、フルサイズでありながら軽量コンパクト、かつ上位機種のR6 mark2の機能の多くを引き継いでいます。

価格は20万円超と、決して安いカメラではありません。

主に静止画の機能をレビューします。

Canon EOS R8

Canon EOS R8
フルサイズ、約2420万画素、CMOS センサー、電子シャッター時:最高約40コマ/秒、約414g(バッテリー、メモリーカードを含む)

2023年4月発売の機種です。

この価格ぶんの価値はあるのか?

価格コムの新品の最安価格は約22万円です。R8にはこれだけの価値があるのでしょうか。

結論、とにかく軽いフルサイズミラーレスを求める方には最高の選択肢と言えます。ボディの重量414gで、最新の画像処理エンジンを備え、フルサイズのセンサーを搭載している、という唯一無二の選択肢です。

一方で、同じ予算でR7やR6(無印)の中古も選択できることを考えると、多少重くても高機能なカメラが良い、中古でも良い、ということであれば、R7やR6(無印)を選択する方がおすすめです。

実際に触ってレビューしてみる

R8について、ネット上では「AFアルゴリズムが良い」「軽い」という評判を聞きます。

一方で、排熱性が悪い、バッテリーの持ちが悪い、ボディ内手振れ補正がない、などのネガティブな口コミも散見されます。それぞれ検証していきます。

R8本体の外観です。シンプルで丸みを帯びたボディから、キャノンのRFカメラの遺伝子を感じます。

20万円以上の価格帯のカメラですが、重量は461gと軽量、EOS RPとほぼ同じ重量です。

R6mark2が670g、APS-CのR7が612gであることを考えても、恐ろしいほどに軽量化されています。

R8が大きな軽量化を達成した要因のひとつに、ボディ内手振れ補正を省略している点があります。ここには賛否両論ありますが、RFレンズのほとんどに手振れ補正(IS)機能があり、ボディは手振れ補正機能を省略して軽量化する、という設計思想は理解できます。

バッテリーは80分は持ちそう

R8のバッテリーはR10などと同じ、コンパクトなLP-E17を採用しています。

満充電した状態から撮り始めて、80分8000枚撮り終えたところでバッテリー切れになりました。

予備バッテリーも持っておくと安心と思います。

同じバッテリーを使ったEOS R50は、80分以上使ってもバッテリーのメモリは減りませんでした。R8はフルサイズということもあり、消費電力は多いようです。

40コマ/秒の撮影は連続5秒が限界

R8の電子シャッター40コマ/秒の連写も試してみました。

一般に出回っている中でもかなり書き込み速度の速いSDカード(書き込み260MB/s)を入れて、40コマ/秒で撮影してみました。

シャッターを切り始めてから、約5秒間(200枚連写)でビジーになります。ビジー状態では本体の操作もできず、傍観するしかありません。

常に40コマ秒で撮り続けられるというより、ここぞという場面でたくさん撮れる、と考えるほうがよさそうです。

電子ビューファインダーがイマイチ?

少し気になったのは、電子ビューファインダー(EVF)を覗き込んだ際、覗く位置や角度によって見ずらいことがある点です。

正面から覗き込まないと、画面がブレて見えることがしばしばありました。

EVFのサイズは0.39型でR10と同じですが、R10でこの現象は見られませんでした。ファインダーを使って撮ることを想定される場合は、一度量販店などで覗いてみることをおすすめします。

放熱能力に不安

R8

20分で2000枚ほど撮ったところで、ボディが「生暖かく」なりました。

コンパクトなボディゆえに、放熱が追い付いていないようです。熱暴走が起こるわけではなく、撮影に支障はありませんでしたが、コンパクトさの背反は感じられます。

高いAF精度

AFの精度の高さに驚きます。気持ちよくAFが被写体を認識してくれます

純正のバッテリーグリップは販売されていないため、縦構図はカメラを縦向きに構えてシャッターを押す必要があります。

電子ダイヤルは最低限

操作系は他のRFマウントレンズと同様。特に、ソフトウェアはEOSR6 MkⅡに近いものです。

ただ、マルチコントローラー(ぐりぐりするスティック)が搭載されていない点は注意が必要です。

R8には、ハイアマチュア機には搭載されている手前の電子ダイアルががありません。

上部には電子ダイヤルが2個。ここにシャッタースピードと絞りを割り当てるとよさそうです。

モードダイヤルは、ボディにめり込む形で配置。ここも、R8のコンパクトさに一役買っています。

電源ON/OFFは右側に設置されており、LOCKで電源ONの状態を維持できます。

シャッター音は大きめ

シャッター音はそこそこ大きめですが、一眼らしい「カシャ」という良い音がします。

打感のないタイプのシャッターで、R6などで採用されているタイプですね。

シャッター音は、ハイエンド機に比べると少し安っぽい気もしますが、あくまで個人の好みの範疇です。(そもそも電子シャッターで無音連写が多いので、気にならないかと思います)

保護シャッターは無し

R6などハイアマチュア機に搭載されている保護シャッターはありません。マウント部のカバーを外すとすぐにフルサイズのセンサーが見えます。

SDカードスロットは1枚、バッテリーと同じ場所に収納されます。バッテリーはLP-E17。

出力端子はHDMIやUSB TYPE-Cなど。必要なものは一通りそろっている印象です。

おすすめのレンズ

RF70-200mm F2.8 L IS USM
最短撮影距離 0.7m、最大撮影倍率 0.23倍、(200mm時)フィルター径 77mm、最大径×長さ 約φ89.9×146.0mm、質量 約1,070g

大口径レンズならではの解像と、写真の明るさのおかげで、暗い場所でも繊細でくっきりとした写真の撮れるレンズです。

レンズとボディを組み合わせてみました。

レンズが重量の7割を占めます。R8は(レンズに比べると)かなり軽いし小さい。

このセットで1.5kg程度。軽量なボディであるおかげで、重いレンズをつけても全体の重量を抑えられます。

フルサイズ一眼+大三元望遠ズームを1.5kgで実現できるとは、いい時代になったものです。

まとめ

R8、フルサイズのミラーレスカメラとしてはとても軽量で、性能も十分な素晴らしいカメラです。

写真を撮る機能は極めて進化しており、おすすめできます。一方で、ファインダーや放熱性能にいくつか気になる点もありました。

買う前にまずレンタルで試してみて、ご自身の用途でどう使えるかを確認することをおすすめします。

とくにEVFの見え方や、ボディの排熱性などは、使ってみて分かる部分ですので、買う前に実際の用途で使ってみることも検討ください。

参考になれば幸いです。

Canon EOS R8

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