【レビュー】Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは大三元の代替になりうるか?

Len - レンズ -

CanonのRFマウントの超望遠レンズ、RF100-500mmをレビューします。

カメラ愛好家やプロの写真家におすすめの特別なレンズであるCanon RF 100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは、高性能で、耐久性があり、撮影時のブレを軽減する安定機能やズームの調整機能が備わっています。

Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM

Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
最短撮影距離 0.9m~1.2m、最大撮影倍率 0.12倍~0.33倍、フィルター径 77mm、最大径×長さ 約φ93.8mm×207.6mm~297.6mm、質量 約1365g

RF70-200mm F2.8 L IS USMの代替となりうるか?

RF70-200mm F2.8 L IS USM(俗に言う大三元望遠ズーム)との比較です。RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMを持った後でRF70-200mm F2.8 L IS USMを持つと、大三元ズームレンズが小さくて可愛い、とすら思えます。

焦点距離の大部分をカバーするRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMが、大三元のRF70-200mm F2.8 L IS USMの代替になりうるか、というと、答えはNOであると考えます。理由は主に2点です。

  • 大三元と比べれば画質は劣る
  • 重量が重すぎる

RF100-500mmは多用途性に富むものの、最大開放F値がF4.5-7.1と暗く、同じ条件下ではRF70-200mm F2.8に画質で劣る場合があります。

具体的な条件としては、低照度環境での撮影や、被写界深度が浅い背景ぼけを重要とするポートレート撮影が挙げられます。RF70-200mm F2.8 L IS USMの開放F値F2.8は、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMのF4.5-7.1よりもはるかに明るく、暗い場所での撮影や、主題を際立たせるための背景のぼけ味をより美しく表現できます。このため、低光量下での撮影や、芸術的な表現を求めるポートレートなどのシーンでは、RF70-200mmの方が優れた画質を実現できます。

重量が重いことで、運用性に欠けます。簡単に言うと「今日はこのレンズ持っていこう!」という気持ちが削がれます。重量があるために、撮影時の安定性を確保するために三脚の使用がより必要になる場合もあり、気軽に持ち出せるRF70-200mmの代替にはなりにくいと言えます。

それでも、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは70-200mm F2.8 L IS USMよりもはるかに広い範囲をカバーし、遠くの被写体にも柔軟に対応でき、特に野生動物やスポーツイベントなど、被写体との距離が常に変わる撮影環境で威力を発揮します。

多用途に使えるレンズとして、一つのレンズで幅広いシチュエーションをカバーしたいフォトグラファーにとって、非常に魅力的な選択肢となります。

外観は美しい白

キヤノンの「Lレンズ」や「白レンズ」は、その独特の白を基調としたデザインで多くのユーザーに古くから知られているレンズです。このRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMも、その伝統的なデザインを継承しています。

レンズの外観はオフホワイトのクリーム色で、明るい日でも太陽の熱を吸収し過ぎないように設計されています。レンズは高品質なポリカーボネートと金属の混合物で作られており、ほこりや湿気を防ぐために密封されています。

伸縮ズームで小型化を実現

伸縮ズームレンズを最も短い状態にすると、長さは約20cmと非常にコンパクトになります。長さ20cmといえば、EFマウントの70-200mmF2.8と同じくらいのサイズですので、100-500mmをこの大きさで扱えることは驚きです。

500mmのズームレンズの小型化は技術的に難しいです。特に、高い画質を維持しつつ、レンズのサイズと重量を抑えるためには、光学設計の最適化、特殊なレンズ素材の使用、精密な機械加工など、多大な工夫が必要です。Canonの技術力の高さには脱帽です。

付属のフードは、フレアやダメージからレンズを保護してくれます。

円偏光フィルターを入れるための窓もあります。

レンズのズーム設定を簡単に変えたり、抵抗を加えることもできます。スムーズなズーム操作を好む場合は、リングを「スムーズ(SMOOTH)」側にセットします。もっと抵抗感が欲しい場合は、「タイト(TIGHT)」側に設定に調整します。ズームのトルク調整ができるためか、ズームロックのスイッチは搭載されていません。

マニュアルフォーカスリングもあります。マニュアルフォーカスはレンズの中央にあり、回転とともにフォーカスを調整することができます。

三脚座も付属します。1,370gのレンズを安定して固定できるように、高いはめあい精度で設計されています。

三脚座は取り外しが可能で、手持ち撮影する際には外して運用することもできます。

望遠レンズ特有のボケ感

このレンズは明るいF2.8やF4レンズではありませんが、それでも十分に背景をぼかすことができます。特に、明るい光の点がある背景でポートレートを撮る場合、少し絞り込むことで、ハイライトがきれいに円形に描かれるようになります。

欠点:エクステンダー対応範囲が限られる

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMの欠点の一つは、ズーム全域でエクステンダーを使えないことです。

伸縮ズームで小型化を実現したデメリットとして、後ろ玉のレンズ要素の近くにエクステンダーを挿入できない設計になっており、レンズが300mm以上の焦点距離の位置に設定されている場合にのみエクステンダーを取り付けて使用できます。

CanonのRFマウント用エクステンダーは、画質の低下が小さく、軽量で運用しやすいと評判です。ただ、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMに2倍エクステンダーを付けて1000mmを実現する場合には、開放F14となってしまいます。

もし1,000mmの焦点距離が必要な場合は、キヤノンのRF800mm F11 IS STMという別のレンズが良い選択肢となるかもしれません。RF800mm F11 IS STMについては以下の記事でレビューしています。

まとめ

Canon RF 100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは、多機能で使いやすく、画質の高い写真を撮ることができる優れたレンズです。カメラの外観も美しく、性能も申し分ないです。被写体を追いかけるのにも適しており、明るい背景をぼかすこともできます。

持っていれば便利だし一本あるに越したことはないレンズですが、価格が30万円を優に超えるレンズであることを考えると、迷わず購入するには躊躇します。

ただ、RF70-200mmF2.8の代替というわけにもいかないので、必要に応じてレンタルサービスを利用して借りることも選択肢に入ります。

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM

\ webで注文! /

\ レンタルしてみる /

関連記事

この記事はアフィリエイトリンクを含みます

2023年10月1日 施行の景品表示法による消費者庁 規制対象(通称:ステマ規制)にならないよう、配慮して記事を作成しています。ブログ内の製品紹介・レビューは基本的に著者が誰からの指示もなく作成したものです。もしも第三者から内容に指示があれば記事内で明記します。アフィリエイトリンクを通じて商品を購入頂くことで筆者は手数料が得られ、当ブログでのガジェットレビューを継続することができます。
タイトルとURLをコピーしました