Canonのミラーレスカメラ界に新たな風を吹き込んだ、EOS R10。この軽量かつ高機能なカメラを手に入れ、その魅力を深堀りしてみました。外観写真をふんだんに交えながら、R10の持つ機能性を徹底レビューします。
本記事では、R10の価格に見合った価値があるのか、その軽量性や豊富なダイヤル類、おすすめのレンズや他の選択肢との比較を通じて、まとめてみます。
Canon EOS R10
Canon EOS R10
APS-Cサイズ、約2420万画素、CMOS センサー、電子シャッター時:最高約23コマ/秒、約429g(バッテリー、メモリーカードを含む)
Canonのミラーレス機です。APS-C機の利点を活かしたコンパクトさが強み。2022年7月発売の機種です。
Canon EOS R10、価格ぶんの価値はあるか?
EOS R10は、Canonのミラーレス一眼カメラです。センサーサイズはAPS-Cで、Canonのミラーレス一眼の中ではエントリー機にあたります。
R10には、価格ぶんの価値が十分にあります。実売価格は10万円を超えており、フルサイズのEOS RPやR、R8や、APS-C機のR7やR50、R100が比較対象として挙げられるなかでも、特に「フルサイズカメラユーザのサブ機」として人気があります。その理由は以下の2点です。
- 軽量で運用しやすい
- ダイヤル類が豊富
フルサイズユーザが求めるのは高い操作性と運用性能です。普段R5やR6などのハイアマチュア機種を利用するユーザの”お眼鏡にかなう”操作性や運用性能を実現できているのが、R10が価格ぶんの価値があると言える理由です。
軽量で運用しやすい
重量は382g。軽い。ハイアマチュア機のR6の598gに比べると、軽いおかげで持ち歩きやすく、長時間の撮影でも疲れません。軽さは正義です。
豊富なダイヤル類
R6にも見劣りしないダイヤルとスイッチが用意されており、スポーツ撮影や野鳥撮影など、設定を素早く切り替えたいハイアマチュアも満足できる操作性を備えています。
ハイアマチュアがサブ機として選ぶ機種として、R7もよく挙げられます。R7は素晴らしい機種ですが、R10と比べて価格が高いため、初心者がいきなり手を出すには高価な機種ですし、この価格であればAPS-Cではなくフルサイズを選ぶべきです。
R10の機能レビュー
操作系はシンプル。R10からより上位の機種にステップアップするための、最初の1台に向いています。
R10は、シャッターを押したとき、最後まで押し込むと「カチ」という音がします。打感があるシャッターが好きな方は嬉しい機能です。
R10のシャッター音は大きめです。物理シャッターで撮影すると、ガシャガシャ!!というシャッター音が響きます。自宅で測定したシャッター音は67dBでした。屋外でもよく聞こえるレベルです。電子シャッターで撮影する際には気になりませんが、シャッター音を楽しみたい、という方は、いちど販売店などで実際にシャッターを切ってみると良いでしょう。
電子ビューファインダーは違和感なし
ミラーレスの電子ファインダーは高精細で、上位機種との違いを感じられません。全く違和感がない。
Canonの一部の機種で、電子ビューファインダーを覗き込む角度によって見ずらい角度がある、と報告されています。R10に関してはこのような不具合は見られませんでした。
液晶はバリアングル・タッチパネル
液晶モニタはバリアングルタイプのタッチパネルです。エントリー機種では固定モニターになったり、タッチパネルが削られたりするなど悲惨な例も見受けられますが、R10はハイエンドと変わらぬ機能を実現しています。
バリアングルタイプの液晶であれば、動画などでの自撮りが可能で、カメラを利用しない際には液晶を反転して保護機能としても働きます。
バッテリーは予備があると安心
バッテリーとSDのスロットは同一の場所。バッテリーはLP-E17、SDカードは1枚刺しです。
バッテリーの持ちは少し不安が残ります。筆者のテストでは、電子シャッターで静止画を2時間撮り続けたところで、純正バッテリー1本の充電を使い切りました。
このような極端な利用はしないにしても、予備のバッテリーを1本持っておくことをお勧めします。
予備バッテリーの注意点
予備のバッテリーを持っておくべきですが、純正でないバッテリーのなかには、モニタに表示される電池容量が更新されない製品も出回っているようです。
ボディキャップを外すと、センサー前に保護シャッターはなく、センサーがむき出しです。
他社のAPS-C機も同様ですが、ゴミなどが入らないように注意したいところです。
エントリー機らしく、ストロボも内蔵されています。
おすすめのレンズ
Canon RF 24-240mm F4-6.3 IS USM
最短撮影距離 0.5m(24mm時)最大撮影倍率 0.26倍(240mm時)フィルター径 72mm最大径×長さ 約φ80.4×122.5mm質量 約750g
レンズは、Canon RF 24-240mm F4-6.3 IS USMを組み合わせ使うのがお勧めです。
24mmから240mmを1本のレンズでこなせる優秀なレンズで、APS-C機と組み合わせれば300mm越えの万能レンズです。
レンズとR10を組み合わせた外観です。R10に比べてレンズが少々大きいため、レンズフードを付けるとアンバランスにも見えます。
余談:ズームリングの回転方向
Canonのレンズは、ズームリングが他社(SONY、Nikon、富士フィルム)と逆方向に回転します。他社から乗り換えると、慣れるのに苦労します。
Canon RF 24-240mm F4-6.3 IS USMのAF音は静かで、全く音がしません。動画撮影でもフォーカス音が気になることは全くないでしょう。
RF24-70mm F2.8 L IS USM
最短撮影距離 0.21m、最大撮影倍率 0.3倍、フィルター径 82mm、最大径×長さ 約φ88.5×125.7mm、質量 約900g
キヤノンのRFマウント用のLレンズのうち、大三元標準ズームと呼ばれるレンズ、RF24-70mm F2.8 L IS USMです。汎用性が高く、美しい絵が楽しめる素晴らしいレンズです。
R10と組み合わせると、少しレンズが大きめになってしまいます。とくにレンズフードを付けるとレンズ側の大きさが極端に大きくなるので、筆者はレンズフード無しで利用しています。
コスパの良いR10でボディ側の支出を抑えてレンズに投資することで、クオリティの高い写真を撮ることができます。
キヤノンのRF24-70mm F2.8 L IS USMレンズをAPS-Cセンサーのカメラに装着した場合、フルサイズ換算での焦点距離は約38.4mmから112mmになります。
他の選択肢との比較
R7 | R10 | R50 | |
---|---|---|---|
画素数 [万画素] | 3250 | 2420 | 2420 |
連写 [コマ/秒] | 30 | 23 | 15 |
価格 [円] | ¥181,000 | ¥114,300 | ¥98,870 |
CanonのAPS-C機で比較するのであれば、EOS R7とR50が比較対象になります。
R7は連写性能および画素数が一段高く、価格も少し高価になります。もちろん、予算が許すのであればR7は非常に良い選択肢ですが、18万円のカメラを買うのであれば、フルサイズ機種も視野に入ります。
R50は非常にコンパクトにまとまった機種で、R10に比べれば操作性は劣りますが、軽量で運用性に優れ、デザインも秀逸です。
R5 | R6m2 | R6 | R8 | |
---|---|---|---|---|
画素数 [万画素] | 4500 | 2420 | 2010 | 2420 |
連写 [コマ/秒] | 20 | 40 | 20 | 40 |
価格 [円] | ¥477,574 | ¥354,438 | ¥251,696 | ¥235,500 |
予算的にフルサイズも視野に入れるのであれば、R8は良い選択肢になります。
R6も考えてみてもよいのでは?
Canonのカメラでコスパを求めるのであれば、初代EOS R6も選択肢に入れてみて下さい。R6は、後継機のR6mark2が発売されたこともあり、お値段が少し落ちて、手の届きやすいカメラになっています。最初の1台としては少々高価ですが、決して後悔しない買い物になるはずです。
カメラボディにお金をかけるのも良いですが、ある一定まで高価なカメラを買い切った後は、レンズにどれだけ予算を掛けられるかで写真の良しあしは決まります。レンズ選びも大切です。
まとめ
結論、EOS R10はとてもコスパの良いカメラです。ハイアマチュアも選ぶこのEOS R10から写真を始めるのは賢い選択であると考えます。
R10を購入する前に、実際に使ってみたいという方には、APEXレンタルズやGOOPASSといったレンタルサービスでの短期利用もおすすめです。
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