EOS RPは静止画撮影において優れた性能を持つカメラであり、写真の画質や忠実度、ダイナミックレンジの点で高い評価を受けています。また、手ごろな価格帯と共通点を持つEOS 6D Mark IIと比較してもその魅力が際立っています。
この記事では、2024年の今、フルサイズカメラの魅力をRPから考えてみます。
EOS RP
Canon EOS RP
フルサイズ、約2620万画素、CMOS センサー、電子シャッター時:最高約5コマ/秒、約485g(バッテリー、メモリーカードを含む)
EOS RPは、Canonのミラーレスカメラのラインナップの中で比較的早い段階で発売された機種です。
2019年3月に発売され、最近の新品価格は12万円程度です。
EOS RPは「P」が「ポピュラー」を意味していて、すべての人に向けたカメラという意味合いも持っているとのことです。
EOS RPの魅力
「EOS RP」というカメラは、大きなセンサーやコンパクトなサイズなど、いくつかの利点があります。特に、APS-Cサイズのボディを使用している人たちにとっては、魅力的なアップグレードの選択肢となるでしょう。
このカメラは、旅行やストリート撮影など、動きの速いシーンで使いやすく、身軽な姿勢を保ちたい写真家にとっては、EOS Rよりも魅力的になる可能性があります。
キヤノンのラインナップの中でも、非常に高性能なスチルカメラで、他のボディとも互角以上の写真を撮ることができます。もし、フルフレームの写真を考えている人なら、EOS RPを検討するのがおすすめです。
また、初めてフルフレームカメラを使う人にとっても手頃な価格で、使いやすいカメラです。様々なシーンで活躍できるカメラとして、人気があります。
描写性能は高い
EOS RPの性能について、海外レビューサイトでは静止画撮影においては非常に優れたパフォーマンスを持っていると評価されています。写真の画質や忠実度、ダイナミックレンジの点で、EOS RPで撮った写真は優れていて、6D Mark IIと似たレベルの写真であると評されています。
RPのスペックはEOS 6D Mark IIと並んでいて、センサーから機能セットに至るまで多くの共通点を持っています。
Digic 8プロセッサーを搭載していることや、2620万画素のセンサーがほぼ同じであることが共通点です。EOS RPはミラーレスシステムで動作し、RFマウントにも対応している点で、6D markⅡの上位互換とも言えるかもしれません。
ISO感度やフォーカス機能もEOS 6D Mark IIと同様であり、幅広い撮影状況で使うことができます。
RPの「軽くて安い」のに「フルサイズ」
まず第一に、EOS RPはコンパクトなボディで安価であるにもかかわらず、フルサイズのセンサーを搭載しています。
R7 | R10 | R50 | R100 | |
---|---|---|---|---|
センサー | APS-C | |||
画像処理 エンジン | Digic X | Digic X | Digic X | Digic 8 |
画素数 [万画素] | 3250 | 2420 | 2420 | 2420 |
連写 [コマ/秒] | 30 | 23 | 15 | 6.5 |
発売年 | 2022/6 | 2022/7 | 2023/3 | 2023/6 |
価格 [円] | ¥181,000 | ¥114,300 | ¥98,870 | \74,250 |
最新のCanonの低価格帯のラインナップで見ても、低価格帯のカメラはすべてAPS-Cセンサーです。
この価格帯(10万円程度)の商品は、他社であればほとんどがAPS-Cセンサーを搭載したもので、フルサイズよりも小さいセンサーに「甘んじている」と言えます。
R8 | R | RP | |
---|---|---|---|
センサー | フルサイズ | ||
画像処理 エンジン | Digic X | Digic 8 | Digic 8 |
画素数 [万画素] | 2420 | 3030 | 2620 |
連写 [コマ/秒] | 40 | 8 | 5 |
発売年 | 2023/4 | 2018/10 | 2019/3 |
価格 [円] | ¥235,500 | ¥186,538 | ¥118,800 |
最新のCanonの機種ラインナップを見ても、R8はフルサイズですが価格が20万を超えており、RPのコスパの良さが際立っています。
RPにはバリアングル液晶があり、液晶画面を好きな角度に動かすことができます。この画面は小さいですが、フレキシブルでタッチ操作もできます。
最近のCanonのエントリーモデルは、バリアングルをなくしたり、タッチパネルでなく通常の液晶にしたり、といった廉価化が目立つ中で、RPはハイエンドの機能をしっかりと残してくれています。
AFなども十分高機能
RPはカメラのオートフォーカスがとても優れています。オートフォーカスは非常に速く、正確です。
顔追跡機能も搭載されており、自動的に顔を追いかけることができます。複数の人が写っているときは混乱することもありますが、狙った被写体を捉えるAF能力は十分です。
RPは何を差し置いても価格が魅力的です。当然、ハイエンドにみられる高速連写性能や超高画素はありませんが、撮影に必要十分なフルサイズのカメラを、お手頃な価格で購入することができます。
デメリット:ボディ内手振れ補正がない
強いてデメリットを挙げるとすれば、RPにはボディ内手ぶれ補正機能がありません。写真がブレないように補正する機能がないということです。つまり、ちょっと揺れやすいかもしれません。
ただ、最近のエントリーモデルはほとんどがボディ内手振れ補正が無い機種です。レンズ側に手振れ補正があるものが多いため、ボディにないことが大きな問題になることは少ないと思います。
4K動画はクロップが起こる
また、RPで4Kビデオを撮影する際には、クロップという処理が必要です。これは、画像の一部を切り取ることで画角が狭くなる現象です。RPでは、最大で25fpsで撮影できますが、クロップが発生し、画像が少し切り取られることになります。
一方、1080pでは、クロップがなく、デュアルピクセルオートフォーカスという機能を利用して、最大で50fpsで撮影することができます。これは、被写体を自動的にピント合わせしてくれる機能です。
描写力に関して言うと、RPのセンサーのダイナミックレンジ(明暗差を表現する能力)は限られている点も気になりますが、6D markⅡと同等とのことなので、素人が見てわかるようなものではありません。
バッテリー容量は小さめ
バッテリーも小型のため、電池持ちが心配になるかもしれません。また、内臓のストロボもないため、もし必要であればオプションで購入する必要があります。
作例:RF 16mm F2.8 STMと共に
いかに、RPを使って撮影した作例を紹介します。
レンズは、Canon RF 16mm F2.8 STMを用いて撮影しました。Canonで最も廉価な小型軽量の広角レンズです。
描画性能はカメラよりもレンズによるところが大きいため、この作例は参考程度です。
RF16mmのレビューは以下の記事で紹介しています。
まとめ
EOS RPはフルサイズのセンサーやバリアングル液晶、優れたオートフォーカスなど、数々の素晴らしい特徴を持っています。特に、コンパクトなボディにフルサイズのセンサーを搭載しており、手頃な価格で多くの人に使ってもらえるカメラです。
このカメラの持ち運びやすさや使いやすさを考えると、旅行やストリートでの撮影など、アクティブなシチュエーションでも活躍することができます。さまざまな場面で使い方を楽しむことができるキヤノンのカメラ「EOS RP」は、写真を撮ることをより楽しくしてくれる名機と言えます。
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