1.4xエクステンダーは、レンズの焦点距離を拡大し、遠くの被写体にアプローチすることができる便利なアクセサリーです。
CanonのRFレンズに対応した、1.4倍エクステンダーをレビューします。
Canon EXTENDER RF1.4x
EXTENDER RF 1.4x
レンズ構成 4群7枚、最大径×長さ φ71.2×20.3mm、質量約約225g
RF 1.4xエクステンダーは、レンズとカメラの間に取り付ける小さなレンズで、元々あるレンズの焦点距離を1.4倍に拡大することができます。
2020年 7月発売、市場での最安価格は6.3万円程度です。
1.4xエクステンダーのメリットとデメリット
1.4xエクステンダーは、レンズとカメラの間に取り付ける小さなレンズで、元々あるレンズの焦点距離を1.4倍に拡大することができます。
一般的に、エクステンダーには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 焦点距離が延びる
- 小型で軽量
デメリット
- 画質は落ちる
- アクセサリとしては高価
RFマウントの1.4倍エクステンダーについて、詳しくレビューします。
RF 1.4xエクステンダーのメリット
RF 1.4xエクステンダーを使っていると感じるメリットを以下で紹介します。
焦点距離が延びる
当たり前ですが、「レンズの焦点距離を延ばす」ということが手軽にできるのがエクステンダーの主な機能です。
エクステンダーを使うと、例えば600mmのレンズが840mmになり、100-500mmのレンズが420-700mmになります。より遠くの被写体にアプローチすることができるようになります。
RFマウントのエクステンダーは、Canon RFレンズとの互換性があり、焦点距離範囲全体で使用することができます。(一部互換性のないレンズや、焦点距離範囲が制限されるレンズもあります)
画質の低下を最小限の抑えられる
高品質なコーティングと特殊なガラスが使われており、優れた画質を提供します。従来のEFマウントのエクステンダーと比較して、画質の低下が小さく抑えられる点がメリットです。
EFではエクステンダーを付けると画質の劣化が大きかった印象ですが、RFのエクステンダーは画質の劣化も小さく、購入検討の余地ありです。
小スペースで持ち出せる
エクステンダーを使うと、焦点距離を伸ばつつ、レンズのサイズは少ししか大きくならないことにもメリットがあります。私は旅行などでスペースを節約するためにエクステンダーを使っています。
エクステンダーを使った被写体の拡大
エクステンダーを使うことによって、写真の被写体が拡大されます。
例えば、この写真ではが拡大されています。焦点距離が長くなると、遠くの被写体もより近くに感じられます。
互換性のないレンズもある
対応レンズ | 焦点距離/開放F値 |
---|---|
エクステンダー RF1.4x装着時 | |
RF400mm F2.8 L IS USM | 560mm/F4 |
RF600mm F4 L IS USM | 840mm/F5.6 |
RF600mm F11 IS STM | 840mm/F16 |
RF800mm F5.6 L IS USM | 1,120mm/F8 |
RF800mm F11 IS STM | 1,120mm/F16 |
RF1200mm F8 L IS USM | 1,680mm/F11 |
RF100-300mm F2.8 L IS USM | 140-420mm/F4 |
RF100-400mm F5.6-8 IS USM | 140-560mm/F8-F11 |
RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM※ | 420-700mm/F8-10 |
ただし、エクステンダーを使うためには、レンズとエクステンダーが互換性がある必要があります。キヤノンは、どのRFレンズが互換性があるかを明確に示しています。
非対応のレンズの代表例
これまでのCanonの望遠ズームレンズは、エクステンダーに対応していないものもあります。RF70-200mmF2.8 L IS USMは多くのユーザに愛されるレンズですが、エクステンダーに対応していません。
エクステンダーのデメリット
エクステンダーにはデメリットもあります。
焦点距離が延びることは大きな利点ですが、以下のようなデメリットも考慮に入れて使用を検討すべきです。
画質の低下
エクステンダーを使うと、既存のレンズの光学的な問題がさらに悪化するとされます。画像の拡大によって収差が拡大するため、画質の低下が起こることもあります。
レンズ要素が多くなると、光が通過する際により多くの反射や屈折が生じ、結果として画像のコントラストが低下することがあります。また、レンズ要素が増えることで色収差や歪みが生じる可能性が高くなります。最大絞りの値が大きくなる(絞りが閉じる)と、センサーに到達する光の量が減少し、暗い画像になりがちです。
ただし、RF 1.4xエクステンダーは、2倍のエクステンダーやEFマウント時代のエクステンダーに比べると、各段に画質への悪影響が低減されています。
実際、野外での明るい条件での風景撮影では、全く画質の低下を感じることはありませんでした。室内でのスポーツ撮影など光の取り込み量が少ない条件では影響が出ますが、それでも素人目にはほとんど分からない程度です。
手振れしやすくなる
エクステンダーを取り付けて焦点距離が長くなると、少しの手の動きも写真に大きなブレとして現れやすくなります。
しかし、取り付けるレンズに手振れ補正機能がある場合、エクステンダーが取り付けられていても、手振れ補正が機能して、比較的安定した写真が撮れます。
AF速度の低下
エクステンダーを使うと、オートフォーカスの速度が遅くなることもあります。
特に光の少ない状況では、フォーカスが合わせにくくなることもあります。私が使った範囲では、オートフォーカスが目に見えて遅くなるようなことはありませんでした。
重量が増加する
エクステンダーの使用に伴い、カメラのサイズや重さも増加します。ただし、Canon RF 1.4xエクステンダーは225gと非常に軽量で小さく、気にならないほどの重量増加です。
価格が高い
エクステンダーの使用は追加のコストもかかります。新品での最安価格(税込)は¥63,500(2024年3月時点)と、決して安いものではありません。
望遠レンズを1本追加することに比べれば、まだ安い部類ですが、数万円の買い物となってしまう点はデメリットです。
EXTENDER RF1.4xの価格
エクステンダーの価格は以下の通りです。Amazonの新品は、他より高めの価格設定がされているので、価格をしっかり調べてから購入することをお勧めします。
エクステンダー RF1.4x | エクステンダー RF2.0x | |
---|---|---|
価格.com最安 | ¥63,500 | ¥76,500 |
Amazon中古 | \76,000 | \71,500 |
まとめ
EXTENDER RF 1.4x
レンズ構成 4群7枚、最大径×長さ φ71.2×20.3mm、質量約約225g
エクステンダーを使うことでレンズの焦点距離を伸ばすことができ、手軽にさまざまな撮影シーンで活用できます。RFマウントの1.4倍のエクステンダーは画質の低下も小さく、重量も軽いため、必要と思うのであればすぐに購入しても問題ないと考えます。
使用頻度が低いのであれば、GOOPASSやAPEXレンタルズなどのレンタルサービスもおすすめです。
EXTENDER RF1.4x
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P.S.
後日、RFマウントの2倍エクステンダーもレビューしました。よろしければこちらもご覧ください。
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