SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Artは、プロが使うのにふさわしいレンズです。このレビューでは、その魅力について掘り下げます。
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Art
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM EFマウント
最短撮影距離 1.0m、フィルター径 105 mm、最大径×長さ 約115.9×131.5 mm、質量 約1,645g
2018年 6月の単焦点レンズで、価格は約16万円です。
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM は16万円の価値があるか?
SIGMA 105mm F1.4 DG HSMは、十分にその価値があると考えます。
キャノンの純正レンズにはないその重厚感と高級感、そして十分すぎる描写性能と、コストパフォーマンスの良さを考えれば、16万円の価値は十分にあります。
高級感漂うサイズと重量
まず驚かされるのは、そのサイズと重量です。このレンズは直径約115mmと非常に大きく、重量も1.6kgと重厚であり、前玉のサイズも非常に大きいです。
この重量は持ち運びや長時間の撮影においては懸念になり得ます。
長時間の撮影では、撮影が進むにつれ、カメラやレンズの重量はカメラマンの肩と腕にじわじわと負担をかけます。これを許容できるかは、使う方の忍耐力にも依存します。
漆黒のレンズ
全体が黒で統一された洒落たデザインは、見た目にも迫力があります。
巨大なレンズフード
付属するレンズフードは、特に大口径レンズでありがちな逆光やフレア、ゴーストを効果的に減少させる設計になっています。レンズの前面を物理的な衝撃から守る追加の保護層としても機能します。
SIGMA 105mm F1.4に付属するレンズフードは、その大きな前玉を考慮して特に大きく設計されています。ネジによる固定式です。
付属品も必要十分
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Art レンズのキャップは、その大きな前玉を完全に覆うサイズで、大きく薄いもの。簡単に取り外しや取り付けができるようになっています。
クオリティが高いかというと微妙(悪く言うと少し安っぽい)ですが、レンズ本体の性能には一切関与しないため良いでしょう。
約1.6kgと非常に重いレンズのため、レンズの筐体の色と同じブラックの三脚座が付属しています。
カメラと組み合わせてみる
バッテリーグリップを装着したCanon R6と組み合わせると、その存在感はさらに増します。重さはそのパフォーマンスの代償と言えますが、この機材で撮影していれば、プロと間違われても仕方ありません。
前玉の大きさと、レンズフードの迫力、そして漆黒の重厚感。所有欲を満たしてくれるレンズです。
RFマウントのレンズと接続するために、EF-RFマウントアダプタを使用しています。
撮影性能
最短撮影距離がやや長いため、ポートレート撮影では被写体との距離を取る必要があります。しかし、その焦点距離はポートレートに適しており、F1.4の大口径は美しいボケを実現します。
特に逆光の条件下でも素晴らしい結果を出すことができ、そのボケの美しさは多くの写真家を魅了します。
フォーカスと操作性
フォーカス駆動音は非常に静かで、ほとんど気にならないレベルです。これは静かな環境での撮影に適していると言えます。また、三脚座が付属しているため、重量による操作性の問題をある程度解消する設計となっています。
他の選択肢との比較
このレンズの価格は、F1.4の大口径レンズとしては比較的手頃であり、その光学性能を考えるとコスパは高いです。プロの撮影用途はもちろん、アマチュアにとっても手が届きやすい価格設定は大きな利点と言えるでしょう。
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM EFマウント | RF100mm F2.8 L MACRO IS USM | RF135mm F1.8 L IS USM | |
---|---|---|---|
マウント | EFマウント | RFマウント | RFマウント |
焦点距離 | 105mm(単焦点) | 100mm(単焦点) | 135mm |
開放F値 | F1.4 | F2.8 | F1.8 |
重量 | 1,645 g | 730 g | 935 g |
価格 | ¥160,970 | ¥166,000 | ¥302,799 |
CanonのRFマウントのカメラと組み合わせる前提として、同じ100mm前後のRF中望遠レンズと比較します。
RF100mm F2.8 L MACRO IS USMは非常にできのよいマクロレンズです。テーブルフォトなどのモノを撮ることに最適ですが、F値は2.8であり、F1.4のSIGMA 105mm F1.4 DG HSMと比べると、ポートレート撮影で用いるには見劣りします。
RF135mm F1.8 L IS USMも中望遠のレンズでF1.8とポートレート撮影には適していますが、価格が30万円越えと、あまり可愛くありません。
このように見比べてみると、16万円でのF1.4の単焦点が手に入るのは非常に魅力的です。
実際に撮ってみた
ある秋の夕暮れ、このレンズを携えて、近郊の森へと向かいました。目的は、露に濡れる草花と、木々を通り抜ける光のプレイを捉えることでした。
涼やかな空気の中、SIGMA 105mm F1.4の重さは、思っていた以上に私の体力を試すものでした。三脚を使わずにこの重量を支えながらの撮影は、まさに一種の体力トレーニングのよう。特に、微妙なフォーカス調整を行いながらの撮影では、その重さが負荷をかけてきます。
一方で、開放F1.4の大口径が生み出す、圧倒的なボケ味と描写力は、夕日の光を背景にした被写体を神秘的に、そして芸術的に映し出してくれました。まるで絵画のような写真を数多く撮影することができました。
総評
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM EFマウント
最短撮影距離 1.0m、フィルター径 105 mm、最大径×長さ 約115.9×131.5 mm、質量 約1,645g
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Artは、サイズと重量が大きく手軽に運用しにくい一方で、優れた光学性能と美しいボケ、比較的手頃な価格が魅力のレンズです。特にポートレート撮影においてその真価を発揮するでしょう。
その重さゆえに日常使いや長時間の持ち運びには向かない可能性があります。写真の目的や撮影状況に応じたレンズ選びが重要となりますが、ここぞというときに活躍する頼れる一本であることは間違いありません。
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